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4-1:放射線って何?遮蔽って何?
4-2:作業性を考慮した素材

放射線には様々な種類があります。よく知られているのが病院で体の内部を写すX線。そしてそれよりも強いのがガンマ線。他にはアルファ線、ベータ線、中性子線などがあります。

あの東日本大震災による原発の事故で問題となったのが、ガンマ線で、汚染水で問題となったのがベータ線です。
何故問題なのか、、、それは人体に影響を及ぼすからです。放射線を人体が浴びることを被曝といいます。当然ながら医療にも使われていたり、普段私たちが生活しているだけでも浴びているので、ある一定レベルであれば問題はありません。しかし、この事故では桁違いの放射線が確認されました。

遮蔽(しゃへい)という言葉は知っていますか?分かりやすく言えば「遮断する」ということです。放射線による人体の被曝を避けるためには、遮断をする必要があります。


この遮蔽は放射線の種類によっても異なり、ベータ線はアルミ板でもさえぎることが出来ますが、ガンマ線では不十分で、ガンマ線を止めようと思えば、何十cmというコンクリートの壁が必要であったり、重金属と言われる金属の中でも非常に重たい金属を使用しなければなりません。

ガンマ線などの放射線は例えば壁にぶつかれば、その一部は反射します。その放射線を散乱線といい、放射線が出ている元(線源という)に向けてのみ遮蔽物を置いても、自分の後ろの壁や天井に当たって跳ね返ってくる散乱線によっても被曝してしまいます。
放射線や散乱線は、簡単に見えるものでは無いので、十分に気をつけて被曝を防ぐための対処が必要となります。


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