-研究番号:1-地球上最も水中で水の抵抗を少なる研究



そして魚を改めて触って気付いたのが表面のヌルヌル。海の生き物はぬめりのようなものを表面にまとっているのです。
カツオやマグロは分泌物を出すことによって海水の抵抗(流動抵抗)を60%低減し、同じ速度に達するために必要な動力の40%で済むとも報告されています。これをトムズ効果といいます。

机の上に氷を置いて、しばらく溶けてから氷を押してみれば、勢いよくツルっとすべります。これは、机と氷の間に水の層ができて抵抗が少なくなったからなんです。

現在、ヤマモト未来研究所では人間の皮膚の摩擦抵抗係数が2.0cdfというところを0.021cdfまで抵抗を下げることに成功しています。


でも動きは重要で、いかに水の抵抗を受けることなく泳ぐかが大事なポイントになってきます。
ただむやみやたらに腕を回して水を掻いても体力は奪われるし、より抵抗を受けることになります。
泳ぎのプロとアマチュアの違いは何か?
そして泳げる人と泳げない人の違いは何か?と考えたとき、あなたはどのような違いを思い浮かべますか?
私たちが目をつけたのは、フォームの違いにポイントを当てました。
特に足の下がり具合に顕著な違いが見れます。
泳げない人はまるでおもりを足につけたように泳ぎます。
何故このように違いが出るのでしょうか?

泳げない人は重心が足の方にあるので、バランスが崩れ、足が下がっていきます。トップ選手ほどその距離が短くゼロに近いのです。
いかのその距離を近づけて理想的なポジションに持っていくかが重要です。
そのゼロポジションになればなるほど、水から受ける抵抗を少なくすることができます。
実は、足が下がれば、背中から足にかけて水面との間に約1トンもの水を背中に背負うことになるんです。
だから泳ぐときのフォームって本当に大切なんですよね!!
ヤマモト未来研究所では、抵抗を受けない皮膚の研究だけではなく、速く泳げるベストポジション(=ゼロポジション)の研究もしているんです。
そして、そのゼロポジションの研究によってできた商品でトレーニングをしたスイマーたちが競泳日本選手権で好成績を残し、リオ五輪の日本代表として6名が選出されました。