研究5でチタン合金を使った「保温」の話をしました。その研究をもとに作ったウェアはボディラインに対してタイトな作りで無くしたことと、蒸れないように内部の湿気を外に放出させる0.5mm以下の空気孔を設けることでウェアとして仕上がりました。
この保温ウェアの製品化に向けた開発中、天敵となったのが「湿気」でした。逆にこの「湿気」をうまく利用して何かできないのか??・・・という発想で、もう1つの研究が始まりました。
「湿気」をうまく使うということで思い浮かんだのが「乾燥」に使うこと。 冬場になれば多くの方、特に女性はお肌の乾燥が気になります。 いわゆる乾燥肌です。 若い時では水滴がはじいていたお肌も、年齢を重ねていけばはじかず、むしろ吸い取るような皮膚になってしまうと感じている方も多いのではないでしょうか。それだけお肌は水分を欲しています。乾燥が酷くなれば指がひび割れたり、かかとがカサカサになったり、顔に粉がふいたりした経験はありませんか。
このように「冷えの解消」に「うるおい保湿」。女性のみなさまには嬉しい結果が得られました。しかも自ら持つ身体の水分のポテンシャルを十分に生かすことで、うるおいを保つことができました。
ただ女性に嬉しい結果と言いましたが乾燥は女性だけの問題ではありません。これは女性がよく気にされているだけであって、中高年の男性では急に起きる問題でもあります。それは男性はもともと肌に対して無関心で生活をしてきて、肌荒れしやすい環境が整っている中、中高年になって皮脂の分泌が少なくなってきて、急に乾燥肌に拍車がかかるそうです。 ちなみに皮脂の分泌量のピークは男性で30代、女性は20代に迎えた後、減少していきます。 これからは乾燥には男性も気を付けてほしいものですね。