ジャパンプレミアムにこだわるヤマモトの工場の秘密とは

およそ今から8000万年前にハワイ島近郊の海中火山から噴き上げられたマグマにより出来た火山が8000万年の時を越えて、地殻変動により今、日本の新潟県青海町にある「黒姫山」となっています。

この黒姫山の石灰石は、世界のどの山の石灰石とも違う「高密度の炭酸カルシウム」で出来た石灰石なのです。その純度はなんと99.7%。世界のどの山でもこれほどの純度を誇る石灰石はどこにもありません。この自然の恵みともいえる黒姫山の石灰石が人類に奇蹟を与えてくれました。硬い石から柔らかい合成ゴムを造る事を・・・。

このワイルドであり、サイエンティフィックな世界へ皆様をお連れしましょう!
黒姫山の石灰石は非常に大きな重機を使い採掘します。なんと300トントラックでサイロまで石を運び、サイロで大きな石を細かく砕いていきます。

その後、特殊なコンベアに載せられ燃焼ブースに運ばれます。この燃焼ブースでは過去の新潟地震で出た瓦礫を燃やして火力を得ています。その火力はなんと1500度にも達します。1500度の加熱をすると、なんとこの石灰石から「アセチレンガス」が発生してきます。このアセチレンガスが合成ゴムの原材料となります。


このアセチレンガスを特殊な工程で「化学重合」をします。化学重合によりアセチレンガスは「液化」され、生クリームのようになるのです。生クリームのようになったゴムをトンネルのように大きなドラムでゆっくりと熱をかけて水分を乾燥させていきます。そうすると薄いクレープのような皮が出来上がります。これを束ねて棒アメ状にして、規定の大きさに切れば合成ゴムの原材料が出来上がります。


途中工程で石灰石を加熱しますが、この熱をこのまま外部に放熱することは、地球温暖化という環境問題にもなります。工場では燃焼ブースの天井に数多くの受熱パイプを設置し、その中の水を熱により水蒸気に変換します。

この蒸気をパイプラインで大きな水槽につなぎ、その中の冷たい水を加熱して温かな水に変えます。その中でなんと「うなぎの養殖」を行っているのです。

その大きな水槽には「自動餌やり機」が設置されており、24時間定期的にうなぎに餌をあげています。うなぎは水上から落ちて来る餌を水の底に落ちるまでに食べます。決して水の底に沈んだ餌は一切食べません。やはりうなぎは贅沢な魚なんですね!

この水の底に沈んだ餌が無駄になります。そこで考え出されたのは、この水の底に沈んだ餌を回収し別の水槽に運んだんです。そこには「テラピア」という白身の魚が養殖されているのです。うなぎの残した餌をドンドンと食べて大きくなっていきます。全く無駄がないのです。

養殖された水は最後に濾過され「鯉」の育つ調整池に放流されます。そして全くのクリーンウォーターになるのです。

実はそのうなぎは東京の有名な築地市場を経て高級料亭に運ばれています。テラピアは白身魚としてフライなどになりお弁当のおかずになります。

そして、もうひとつ、この水蒸気で「胡蝶蘭」の栽培もしているのです。石灰石の旅はここで終了!お疲れ様・・・。

でもここからがゴムになるという第2章の幕開けなんですよ。